「経営戦略考−日経記事から毎日学ぶ経営戦略の原理原則」
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2001年3月4日 通巻468号

自動作成ソフト 隠れたMVPに
> 組み合わせの妙で資源不足を補う

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■■■   自動作成ソフト 隠れたMVPに
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━━━━━━━━━━━━━━ 日本経済新聞2001.3.4【32面】━

◆両ステージとも優勝決定が最終節までもつれた昨年のJリーグに、
隠れたMVPがいた。正式名称「Jリーグ・スケジュール・オプティ
マイザー」。関係者は親しみを込めて「日程くん」の通称で呼ぶ。

◆Jリーグは昨年、J1の日程を作成するコンピューターソフトを
業者と共同開発した。生み出されたのが日程くんだ。

◆日本リーグ時代から手作業で作ってきた組み合わせが、わずか15
分で10通りがはじき出されるようになった。

◆日程作りは、様々な条件に縛られる。ホームでの試合が続かない
ようにしたり、客足の鈍いホーム試合の平日開催を均等に分けたり。

◆日程くんに課せられているのは、観客を増やす日程作り。どのチー
ムはどういう条件の時に観客が多いかのデータを取り込み、最適の
日程を探す。

◆昨季、日程くんが作ったスケジュールがリーグを盛り上げた。第
2ステージ優勝の鹿島は第14節に2位G大阪、最終節にも2位柏と
直接対決。第1ステージ第14節には、優勝を争った横浜MとC大阪
が対戦。日程くんが陰のMVPと呼ばれるのも納得がいく。

◆ただし、日程くんの使命は観客動員。1試合平均観客は微減、本
業では成果が上がらなかった。日程作りには様々な障害があり、ベ
ストの組み合わせが作れなかったと周囲はかばう。今季の働きに期
待したい。

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■■■   組み合わせの妙で資源不足を補う
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 経営戦略考コメント ━

●今日の日経にはJリーグの特集記事が組まれている。そこで見つ
けたのがこの記事だ。サッカーはビジネスであり、このようなとこ
ろでも工夫が凝らされているのだと感心させられる。

●顧客を増やす日程づくりが「日程くん」の使命だという。「どの
チームはどういう条件の時に観客が多いかのデータを取り込み」と
ある。これはデータマイニングと呼ばれる手法だ。

●データマイニングとは、「企業活動から発生する、多様で大量の
データを、統計・数学技法を用いて調査することにより、自動的に
有益な、新しい傾向・パターン・相関関係などを発見する処理」の
ことだ。

●有名なのは、カナダのドラッグストアの例だ。販売データを分析
したところ、金曜日の夕方に男性がビールと紙オムツを併せ買いを
していることを発見し、その商品同士を一緒に置いて売上を伸ばし
たという。

●データマイニングはコンピュータの先進技術を使った手法だが、
最適の組み合わせをいかにして見つけ出すかは、常に経営において
求められるスキルだと言える。

●企業が使うのことを許されている経営資源には限りがある。資源
を無限に追加投入できるわけではない。ではどうするかと言えば、
手持ちの経営資源をどのように組み合わせれば、最大のアウトプッ
トを手にすることができるかを考えるしかない。

●今回の記事にあるように、サッカーの試合をとっても、日程の組
み方次第で観客動員数が変化するということだ。通常の企業なら、
どの営業マンにどの顧客を担当させるかといったことは、工夫のし
どころだ。

●経営資源が不足していることに頭を悩ませる企業は多い。しかし
不満ばかり言っていても仕方がない。組み合わせを変えて資源の最
大活用ができないか、今一度考え直してみてはどうだろうか。

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■■■ 今日の教訓 ■■■
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経営資源の不足を嘆く前に、現在の資源配分が最適かどうかを再検
討してみよう。過去のデータが残っていれば、それを分析してみる
ことも考えてみよう。

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